バード・ウォチング No21 気づかずに失礼しました

H29.11.10 理事 村瀬

 胸が詰まった。そんな風に感じていたのかと愕然とした。彼の優しさ、素直さ、真面目さ、気配りの細やかさ、こうしたプラス面に目が行き、いい青年だと受け止めていた。それで彼のことが分かったつもりになっていた。

  • 家族に支えられて

グループホームを利用しているAさんは、若いころメッキ工場で働き、そろそろ老齢年金をいただく頃合いである。職人さんたちに仕事の出来でいじられることもあったが、事務方にフォローされて勤めることができた。母親の気配りがあってのことのようだ。「あなたが大事」を注ぎ込まれていい青年になり、壮年になり、青い鳥と出会い、パン販売の売り子を楽しみに、全体放送の呼びかけにプライドを持ち、フットワークのいい仲間への気配りに感謝されてきた。いい歩みと言える。

 

  • 辛さが優しさを生むきっかけになって

仲間の理不尽さに怒って「もう、嫌だ!」と口にすることがあった。とはいえ、ストレートに文句を言うことはない。あれこれ我がままを言って相手を困らせるのは不本意なのであろう。

先日、GHの家族見学会の折り、「ぼく頑張っているから、大丈夫だよ」と健気な一言を母親に伝えている彼がいた。自分の思いを見通しているであろう親を心配させたくないとの思いが、この言葉を生んだ。辛い思いをした現実が、逆に優しい言葉を発する土壌になっている。思い・思いやる関係の人間味のある不思議さだ。「あなたが大事」を注ぎ込んできた親の思いを受けて、返礼するかのごとき親思いの彼がいる。

  • 素敵な大人と屈辱的な思いが同居して

家主さんの関係で引越しをすることになった由。その折の彼のコトバが気配りに満ちていた。「僕も長い間お世話になったから、一緒にご挨拶に行くよ」と。そして、次に続く言葉に愕然とさせられた。「新しい所でのご挨拶で『家にはこういう子が居ますので…』って挨拶するの?」と、こうした言葉が彼の口から飛び出てくるとは思いもよらなかった。

母親としてこの子を守らなければと庇護の思いで文字通り献身的にしてきた母親である。母は涙をこらえながら話され、私たちは涙を滲ませながら聞き入った。

  • 世間体に縛られて

 「こういう子」は屈辱の子であるのだ。《僕は真面目に頑張ってきた、楽しく頑張ってきた。できないこと、分からないこと、迷惑かけることがまだまだ一杯あるけど、周りに仲間がいて仲良くやっているのに、それでも“こういう子”なの?僕は》との訴えである。

 母親は本人を信頼しているからこそ、彼を連れてご挨拶回りをしている。だが、世間体に縛られて、“こういう子”表現になってしまった。その表現に違和感なく聞いていた私たちが今の今までいたのだ。本人の思いに無神経にも気付かず、世間体に縛られて、彼のことを分かったつもりになっていた私たちであった。

  • 「家にはこういう優しい息子がいます」とご挨拶

 彼は立派な大人になった。主体的な生き方をしている。みんなより少し優しい大人だ。それ以外に取り柄があるわけではない。だが素敵な大人になった。ご挨拶で『家の大事な息子です。優しい息子です。頼りになる息子です。』ご一緒にお付き合いください」新しい所での母親の挨拶になるだろう。にこやかに親子3人でご挨拶回りに行く姿が思い浮かぶ

 

夢と魔法の2泊旅行、東京ディズニーランド(就労継続B型事業)

「私の2泊旅行」仕立てに

 今年のしおりは、自分で作ったオリジナル。食べたいもの、見たいパレード、行きたいアトラクション等々、皆さんの希望が表紙を飾りました。オリエンテーションでは、雑誌のリサーチから「ハローウィンのパレード」「カリブの海賊」「ワンス・アポン・ア・タイム」「花火」等続出して、期待感が膨らみ、気持ちは夢の国へ羽ばたいて...。

全国の駅弁祭りに寄り道して

 一日目の昼食は、東京駅の駅弁祭りに立ち寄った。「日本の美味しいお弁当」を食べようと一覧表を見て「これにする」と早々決めた方、「見て決める」等選び方は、千差万別。当日、決めていたお弁当を迷わず買う方、店内をぐるぐる回ってやっとレジに並んでいる方等、楽しさに向かって人柄が出て、表情は、真剣そのもの。また、なんと、みんな違うお弁当を選んだのにも驚きました。仲間からのおすそわけも楽しい一コマでした。

魔法の威力は旅行後も

 大音量のハロウィンパレードがスタート。最初はうるさいなぁと遠巻きにしていたメンバーもお馴染みのキャラクターが出てくると口元がほころぶ。『見たい、見たい』と願ってやまなかったメンバーはデモンストレーションの拍手からノリノリ。休んでいた椅子から立ち上がり、手をふるキャラクターに迫らん勢いで「私も見て!」と手がちぎれんばかりに振り返す。皆さんの勢いに乗って5つのアトラクションを制覇。職員は楽しませようと張り切っているのか、舞い上がっているのか大ポカ。皆が乗りたいと言っていたアトラクションの優先チケットを手に入れるはずが、別のものを取ってしまい大ブーイング。呆れられたが、別の楽しいアトラクションに乗れて許してくれた…かな!?。そんな失敗も後日談で語るよい思い出になりました。

楽しければお腹も空く

 朝8時半からアトラクションを楽しみ、当然おなかもペコペコ。ラーメン屋、カレーなどの定番もあるが、やっぱりここは、「不思議な国のアリス」でランチ。皆さんのお目当てはハンバーグやチキンなどのお肉。「まだかな~」の順番待ちも楽しい。長い列に並びセルフサービスで自分の好きなものをトレーへ。サラダやデザートも付けて普段少食のメンバーもトレーからあふれんばかり。ついつい手に取ってしまう。満腹のお腹でいざ午後に臨む。夜のお楽しみを残してホテルでひと休憩。夜の花火は、強風のため中止。でも、予定になかったパレードは昼間とは全く違う趣で、一斉に「きれい!」の歓声。また、夜のシンデレラ城のワンス・アポン・ア・タイムは本当に夢の世界でした。小雨の中、始まる前まで待つのは大変だったけれど「見てよかったね」の言葉に、皆さん「うんうん」大きく頷いていた。

ホテルライフは素敵なつながりに

 ホテルは4人がひと部屋。家族的な雰囲気も醸しだされ皆さんから「二人ずつお風呂に入ろうよ」の提案で仲良く入ったり、トランプも予想外の人も交じって、なんだか距離がグーンと近くなった感じ。朝食では、「紅茶の人は?お茶の人は?」とお茶当番を買って出てくれたり、自分の朝食を「どうぞ」と進めてくれたり、この人数だからこそのつながりが生まれ、うれしい心持ちで過ごせました。

f:id:aoitori-hino:20171027110652j:plain

バード・ウォチング No19 雨のバザー、なンのこれしきの事

H29.10.16 理事 村瀬

覚えていますか?10月15日(日)、一昨日まで夏日でしたが、20度に届かない11月の気候。予報通り朝から弱い雨、1~2ミリと傘がやっぱり必要という程度だが降り続いて・・。

  • 雨のバザー、予定通り

 「これは無理」と腹を決めて出勤。しかし、親の会の皆さんは、勢いが違う。まったく迷いを見せず「予定通りでいいですね」「会場、確認してきました」と〝雨が怖くて親の会などしてられない″という初心貫徹の迫力である。                      

 雨の中、どんどん動く、予定時刻を前に準備が済み、勢い勝ちの様相で、時間前にお客様が入り、売り出しを始める。その後もぽつぽつ、いやいやそこそこに、そして「世の中捨てたものではない」と感じさせる応援をいただける状況になってきた。ご近所、利用者や職員の家族・縁戚また常連の方、そして嬉しい少し遠方からのお客様もいらして勇気づけられる出会いになった。

  • 各コーナーのお客様の楽しみ方

 駐車場利用車両は比較的少なく、会場前で家族を下ろして、帰り迎えの態勢であったり、自転車はほとんどなく、来客数は落ちているが、それでもそこそこの繁盛であった。新品のコーナーは開始から終わりまで、リサイクルコーナーは程なくして人が集まり始め、100円衣類はいつでも上から下からひっくり返しながら、2コーナーの宝探し状態が続いた。パン販売、お弁当類は堅調、焼きそばや玉コンの温かさをよろこんでくださって、また飲食コーナーはテント内に何とか席を確保して食事時にご利用いただき、利用者手作り品も見ていただきながらのひと時であった。根(値)引きの植木屋談義に花が咲き、独自のコーナーになっていた。

  • 利用者のお楽しみ文化も洗練されて

 バザー会場の一角で家族、来客を交えて青い鳥利用者のお楽しみ文化としてご披露するプログラムを用意したが…。「狭いながらも楽しい我が家」で室内の内部行事に変更した。仲間の応援を得ながらの朝の体操、早飲みやテッシュ箱の積み上げなどのゲーム、また個々で挑戦するジャンケンやクジ引きも利用者向けの楽しい行事仕立てで過ごした。そして2時前から利用者向きの品揃えの配慮もすすめられ、職員や親御さんと傘を並べて・・・。

  • いいころ合いでバザー仕舞い

 さて、何とか雨のバザーも終い支度になるが、男衆の力仕事は大したもの、たちまち夢の址、ご近所のあいさつも済ませて、後片付けの最後の後片付けも終えて…。ご苦労様でした。「雨にも負けず…」健闘したバザー、地域の小さな親の会、法人の一大イベントである。いろいろな見方があろうが、地道な組織だからこそのエネルギ―であり、こうした取り組みから立場持ち場の担い方が洗練されてくる、実践力が養われてくることも実感する。条件の悪さが何のその、自前だけではできなくても周りの応援をいただきながらこなしていく、また勝てない天気にも負けないでやりきる意思、こんなやり方もいいじゃないか、それぞれが責任を果たして一日が終わった。

f:id:aoitori-hino:20171018092905j:plain

f:id:aoitori-hino:20171018092917j:plain

平成29年 文化展出品作品

あおいとり日野 利用者作品

f:id:aoitori-hino:20171012123908j:plain

 

f:id:aoitori-hino:20171012123921j:plain

 

f:id:aoitori-hino:20171012123933j:plain

 

f:id:aoitori-hino:20171012123946j:plain

 

f:id:aoitori-hino:20171012123957j:plain

 

f:id:aoitori-hino:20171012124009j:plain

 

f:id:aoitori-hino:20171012124017j:plain

バード・ウォチングNo18 市民文化祭に出品!!

H29.9.26  理事 村瀬

バード・ウォチング No10「わぁ、すごい!なんだ、これ!①」で紹介した作品群を日野市民文化祭・美術展に出品することになりました。10月3日~8日、市役所煉瓦ホールです。ぜひ、足を運んでください。市民の皆様の作品とご一緒にご覧ください。

  • 魚も、デコトラも、平行線も、思い入れのある力作

 三人はこれしか描かない。このテーマに魅せられて、これ以外は描く気が全くない。こんなに面白いテーマがるのに浮気はできない、という思い入れがあるのだ。毎日のように描いてくれる、何枚も何枚も描くが、それぞれの出来具合であり、面白味が違う。描いている本人にも、見ている周りも毎回《これは面白い》《こっちの方が好きだ》と思わず口走る。テーマの持つ魅力だし、描くことの力だし、こうした自己表現は、人と人との関係を広げる作用が期待できる。単なる描画に終わらない、支えになるものだ。

  • 家族を、仲間を描くこと―大事な人だから

 この二作品も素敵な自己表現になっている。お父さんとお母さんと自分と素朴な「いい」という思いが、同じ家族としての鼻の塊からも感じられる。なんだか分からないけど…。理屈がなくてもいい、この鼻の家族が「好き」だと言いたいのだから。ストレートに伝わってくる純粋さがうれしい。

 仲間の絵も同様に、いつも身近にいる好きな人たちと暮らしている。だから「いいでしょ」と感じられる。こんな表現を生み出す暮らしがあるのだ。きっと大変さもあるけど、今日一日、元気に過ごすエネルギーをこんな仲間からもらっていると言いたいのだろう。職員がいて、お友達がいて、売り子になるパンがあって・・・。

  • 「わたし」を描く―ここに「わたし」の思いがある

 こんな雰囲気が好き、コトバで上手く表現できないけど、絵ならこんな感じを伝えられる。「こんな感じ」をもっと分かって欲しい、そんな思いが描かせる絵だ。この絵を通じてステキに映るもの、形として魅せられるもの、内面の思いを想像してほしい、一面的に見ないで、と訴えているのだろう。絵は思いだ、絵は見る人に託されているのだ、と感じた。

  • 1015日、青い鳥バザーにはさらにたくさんの作品が飾られる

 配色も、遠近感も、奥行きも、大小感も、理屈や見た目に囚われない、感覚的で奔放さが魅力だ。こんな自分らしさを出せるチャンネルが大人への歩みを応援してくれる。楽しみである。

バ-ド・ウォッチング No17  二泊旅行、行ってきました!(生活介護)

 

9/12 管理者 井上 純司

 

8月末の旅行に向けてオリエンテーション。表裏の表紙をグリコポッキーの箱を模したチョッとおしゃれなしおりでイメージ作りです。「Aさんと一緒のお部屋」「朝風呂!」「お肉!!」など、写真構成のしおりは作りがいのあったイメージ戦略になりました。

 

☆畑の中のビル、玄関前に巨大ポッキーと巨大プリッツ

 初日は埼玉県北本市のグリコピアイーストへ。玄関前の巨大ポッキーと巨大プリッツに出迎えられ、おなじみのお菓子やグリコのおまけを見ながら「チョコレートのいいにおい」に浸ってきました。クイズコーナーでは景品をかけた熱戦、1位と2位の勝負がタッチの差でしたが、「悔しい、惜しいっ!」と言いつつニコニコ。

☆花火大会の夕べ

 

お風呂に入り、夕食後のお楽しみは初の試み、花火大会。浴衣を着ている淑女は団扇も持ってとてもいい雰囲気。浴衣美人は大好きな人と写真を撮り、「いつ写真が出来上がるの?」と小さな期待が生まれる。次々に上がる花火の火柱、「きれいだねぇ」と聞こえてきます。2m程の小ささでも目の前の迫力は花火の力です。次回は線香花火で長持ち勝負も楽しいかなと思いました。f:id:aoitori-hino:20170915093054j:plain

☆気持ちのいい朝、そして・・・

明けて二日目。オリエンテーションからずーっとお楽しみだった朝風呂に行ったり、我先に坂道を上がりダムが見渡せる場所まで散歩をしたり。はたまた少し寝坊してみたり。朝ご飯では冷たくておいしい牛乳をぷはーっと一杯。大好きなコーヒーも…。

さて、埼玉から少し足を延ばし群馬のこんにゃくパークへ。車中は大カラオケ大会。それぞれ歌いたい曲を選んでいく中、宿の柱時計がお気に入りだったBさんは『大きな古時計』をリクエストし、みんなで大合唱。「時計さんいたものねー」と話題に共感してもらいとてもうれしそうでした。

試食ができるブースでお昼御飯。こんにゃく唐揚げ、こんにゃくラーメン、こんにゃく入りカレー、こんにゃく冷やし中華、田楽、ゼリー、こんにゃくソフトなどなど。カロリーが低いので気にせずついつい食べてしまいます。お土産コーナーでは「○○さんにこれと~、お母さんにはこれ!」。美味しそうなものがずらっと並ぶ中から迷いに迷って選んでいきます。後日、こんにゃくドーナツが「美味しかった!」と旅行の余韻が伝わってきました。

☆やっぱり宴会

照れ、戸惑いながら、大好きな職員さんに応援してもらって新人利用者が乾杯の音頭。自分で選んだオールフリービールに思わずニンマリの方も。恒例のカラオケでは車中とは違いここはステージ。十八番の光ゲンジ、手を大きく振り上げリズムに合わせステップを踏み、リサイタルを繰り広げました。歌い終わると皆からの拍手喝采、握手まで求められていました。

☆お肉が嫌いな方はあおいとりにはいません

 三日目は二日目よりも少し早起き。やっぱり朝風呂は好きですよね。

二つ目の目的地、日高市のサイボクハムへ。焼いている最中はじーっと待ちます。トングがお肉をひっくり返す動きに合わせて皆さんの視線が動きます。焼けると順番にお皿に乗りますが、すぐに特製タレと共に口の中に消えていき、あっという間でした。食後はしおりにあったソムリエおすすめのドレッシングなどを求めてお土産ブースをのぞきました。

☆楽しさが折り合うベース、お疲れ様でした

少し疲れましたが、「次は…」と期待がふくらむ楽しさでした。こんな心持ちで、折合う付合い方が根付いてゆくのでしょう。少し高ぶる余韻に浸りながら、楽しく過ごすことの大事さを感じました。

バード・ウォチング No16 エピソードを語ることから生まれるもの②

 前号のAさんのエピソードを受けて、全体像の把握の視点からどのような支援展開が考えられたか、検討した。

  • 急な行事になって・・・

 Aさんは、作業をする心づもりでいたが、急な行事について説明されて折り合ってくれた。しかし、気持ちが納得しきれず、自分の役割を果たすことには躊躇していた。塗り絵で気を紛らせ、「キリの良さ」の間合いを取ってくれたが立ち直れず、3度目の誘い「好きな嵐の歌」の提案でようやくほぐれ、あいさつができた。

分かっていながら切り替えられない自分を快く感じられず、ダメな自分を突きつけられたことだろう。また誰しも弱さを持つわけで、そこに適切な配慮をして、追い込まなくても済む暮らしを提供したい。

  • 個別的な配慮が行き届いているか

 イレギュラーは基本的に避ける姿勢で、かつイレギュラーは起こりうることとしてどう対処するかである。変化への弱さ、不安・緊張の強さ、こうした未熟さには、その折々に個々の全体像に即した配慮が必要になる。今回は理解し折り合ってくれた。さらにメッセージへの誘いにはどんな手立てが考えられたであろうか。

  • 不安・緊張への配慮は・・・

今までの経過から―バス旅行で乾杯の音頭役、不安で食堂移動を渋る感触であった。「どうしたらいいかしら?」で好きな職員名を挙げる。好きな人と一緒に移動し、前に出ることで、気持ちが支えられ、役回りを果たすことができた。新たな事での不安・緊張があり、引っ込んでしまいがちなタイプでもある。そこでの立ち直りは大好きな人であった。セルフコントロールの前段階で人に支えられる経験を十二分にとること、人から注ぎ込まれる安心感が自信の土壌になっていく、これが原則的な解釈である。

  • 引っ込み型から想定できることは

 手近にある塗り絵を逃避材料に引っ込んでしまう。この逃避材料を与えたままで「キリのいい」ところでは立ち直りが難しい。塗り絵の件は想定されることであり、「急な」事柄を伝える時点で塗り絵を先取りして、用意してあげる手立ても考えられる。行動傾向を想定して、どんな配慮が要るか、この適切さを生み出すのが全体像を把握することである。

こうした配慮はタイミングが意味を持つ。「急な」出来事を伝える時点で「こんなことをお願いしたい」と同時に「その後、大好きな塗り絵を用意しておくからね」と自分の気持ちが逃げ込む前に安心材料を先取りできたら、心の準備がし易いと言える。あらかじめならば、そんな約束が成り立つであろう。自ら塗り絵に入ってからでは否定された、規制された感が強く残り、かたくなさが出てきてしまう。

  • 譲歩策に含まれる問題性

譲歩策「嵐の歌」で上手く切り替えられたが、大好きな事だけに特効薬的に期待できる。即効性もあり安易に使いたくなる。不安・緊張への配慮やあらかじめの手立てなどきめの細かさを忘れさせてしまいかねない。結果が出るからいいのではない、気持ちをどう整えるかに焦点を当てなければ、大人の歩みにつながらない。

改めて、こんなことを考える機会になった。