バード・ウォチングNO41  楽しみ方を考える―休日の活用・誕生会

理事 村瀬

 月1の希望者を募ったお楽しみプロも定着し始めて利用者も応援者も少し広がり、加えて利用者からの要望も多彩になってきた。力量不足で応えきれないが…。今月は先月からの要望を受けて誕生会。行事を通じての再発見をまとめた。

  • 自己紹介―どっちが好き?

 新たな方が3名、クジ引きでAとB、どっちが好き?に応えてもらう趣向でみんなの自己紹介。シンプルな二択、簡単なことの良さは、彼らにとって自分の思いを決めやすいところ。同様な事で〇×クイズも分かりやすいシンプルさが盛り上がる。物知り具合や機転を求めるのではなく、分かっているからこそ応える面白さを得られるのだから。ゾウよりもパンダを選んだ人、シャンシャンにつながる話題を一言添えることで場が生き生きする。余韻を残す一工夫が加味された。

  • 誕生ポスター作り

 プログラムの1つとして「おめでとう」の5文字と誕生者の名前7文字を1文字毎とのカードを作り、ポスターを完成することにした。「おめでとう」はリーダー格の方が文字順を整えてくれた。お名前の方は、できた順にどんどん貼り付けたのでヘンテコな名前になり、読み上げると大笑い、彼らの巧まずして生み出されるユーモアで楽しいひと時になった。分かる力の発揮で整っていくことも良いし、分からないことから生まれるユーモアもこれまた楽しい。柔軟な見方で展開してゆくと新しい発見が生まれた。

  • 昼食おにぎりづくり、バースディケーキづくりも

 難しいことは気持ちよく応援する姿勢が伝わると、できることを自分ですることの楽しさが味わえる。いびつな形になったり、思わぬ具が入るおにぎりも、まだら模様のクリーム塗りも、凸凹のバナナのケーキサンドも、少しお手伝いしながらなんとかできたり、自信無げな事もおいしかった結果経験が功を奏して、熟してくる時期が来るように感じている。“どうしよう”と手をこまねいていたり、うまくいかないことさえも面白がってくれる人の中でお楽しみプロが社会参加として成り立っていく。

  • 失礼したことも

 おにぎりづくりのご案内に特にご要望もなかったので気づかなかったが、食べられるものが狭く「おしまい」と拒否されてしまい、調理の段で端に引っ込まれてしまった。そういえば、いつもお弁当を持ってきている仲間のお一人だと思い出したが、もう少し家庭との連携に気を付けておけばと反省した。苦手な事を改善することはお楽しみプロの目的ではない。楽しく過ごすことでチャレンジする土壌が生まれてくるとよいと願っている。

  • 親亡き後の休日

 GHの仲間が休日帰省して、残るのは親亡き後の立場になった方々、これから増えていくのは自然の成り行き。前日の夜、GHにお邪魔すると、案内状のプログラムを次々に口にして、楽しみにしていることが伺えた。いつもより人気の少ないだけに、はしゃぎ方に寂しさを感じた。自分で出かけることが難しい方にとって、顔なじみと出会うことの楽しみ、いつもと違う過ごしの場は社会参加の姿であり、彼らの要望を受けながら企画をすること意味の大きさと感じた。