バード・ウォッチングNo.52 「GH単位の休日プログラム」

R1.10.28 所長 井上

10月22日(火)は天皇陛下即位の礼と言うことで今年限りの国民の休日になりました。飛び石の休日なので在寮の利用者が多くいる状況。天気が良ければ片倉つどいの森公園に行く企画でしたが、あいにくの天気でイオンモールでの昼食会となりました。GHの休日の過ごしが課題になっているところでの試みです。12名の利用者と5名の職員で出かけてきました。

  • インフォメーションすることで膨らむ期待感

 1週間ほど前に休日の過ごしを考えていることを一部のメンバーにはお伝えすることができました。日中活動の過ごしとは少し違うように感じているのか、いつもなら否定的な意見を言うメンバーも表情が緩みます。良い天気ならコンビニでご飯を買い、公園で散歩とシャボン玉をすることを伝えると「うんうん」と頷いていました。
天気が悪くなるとの予報から三日前にイオンモールでの昼食会に変更する旨を伝えました。その際に気をつけたのがどんなお店があるかをお伝えすること。何が食べたいか聞いてみると、「お肉!」や「スパゲティー!」と好物をはっきりアピールする一方で「見ないとわからない。」という方も。その時食べたいものをその場で見て決めるというのです。納得です。でも帰り際に「甘いものはたべたいな。」と。お伝えした店の中にクレープ屋さんが入っているという情報は彼女の琴線に触れたようでした。

  • ひと呼吸の大事さ

 雨の日はどの人も考えるのは同じなのでしょうか、駐車場は激烈に混んでいて、たまたま空いたスペースに駐車。また、フードコートの席もぎりぎりで確保できました。分かれた席になってしまうと掌握がしづらくなってしまうので気になりました。席に着き安心して座ろうとすると別法人の日中活動を利用しているメンバーが立ち上がり、おもむろにフードコートの外に歩き始めました。日中活動が別法人で外出中の姿に触れていないため、職員はあらあらと思いながらどこに行くのか様子を見て後に付いていきましたが、トイレへ一直線。言葉での意思伝達が上手にできない方なので改めて「そうだったのか」と了解でき、本人も戻って来てすっきり。アツアツのラーメンを注文して、おいしそうにニコニコと召し上がっていました。
だいぶ騒がしい状況だったからでしょうか、またはご自分の次の動きのつもりがあったからでしょうか、食後は少しするとやはり立ち上がり、歩き始めました。待っていただいて他のメンバーと戻ることも一瞬考えましたが、気分の良さを優先して、あえて留めず、一人の職員と駐車している車に早々に引き上げました。歩き始めてしまったときは“今度は?”と思いつつも、ひと呼吸置き様子を見ることの大事さが良く分かりました。

  • 気持ちよい疲れは次の日の活力

 食後、時間があるのでドライブをする運びになりました。車は2台だったので、別々のルートに。私のルートは多摩動物園の横を通って中央大学を通り過ぎGHへ。30分の道のりをゆっくりドライブします。もう一方は、途中で雨が止んだのでシャボン玉を取りに職員の自宅へ。中央公園でひとしきり遊んでから帰寮しました。帰ってから“少し疲れた”と業務日誌にありましたが、暇疲れの様なストレスの疲れではないので心地よい疲れだろうと思いました。また、翌日、メンバーにお会いすると「美味しかったね」「良かったね」と言う嬉しい言葉や、「職員がご馳走してくれるものとばかり思った」と言う言葉も飛び出して、皆さんと豊かな出会いを重ねてきている印象も残りました。ともかく、休日の過ごしに少しですが、潤いがあったのは何よりです。次は是非、晴れた公園を優雅に散歩といきたいところです。