バード・ウォチング No23 セミナーに参加・原点に気付く

H29.12.9 村瀬

 12月9日(土)、町田・白峰福祉会主催のセミナーに青い鳥として発表参加しました。一地域法人として11回目、80人超す参会者で事業所ホールは満席の盛況でした。内部職員と外部研修者の割合は約半々とのこと、地域の研修拠点としての立場を築き上げてきた11年を感じました。

  • 改めて支援原則を確認する機会となる

 3本の発表は行動障害系の支援工夫の紹介であったり、困難事例のアドバイスを求める意味合いであったり、それぞれの支援現場のご苦労が感じられました。レポートを通じていつの間にか、個々人の主観的な支援の考えを越えて、客観的な支援原則の枠組みに則り、理に適ったアプローチになっているかを振り返る機会になっていました。

 行動障害は本人の資質と物的、人的環境との相互作用により生ずる。不適切な関係であれば好ましくない状態となり、適切な関係になっていれば穏やかな好ましい事態を生み出す、との捉え方です。そこからは環境や関わり方を調整することで事態打開の糸口が見出せるとの示唆でありました。

  • 青い鳥のエピソード発表

 グループホーム職員からの資料は、出会い、戸惑い、課題の発見、試行錯誤、気づき、大事にしたいこと、チーム作り等について具体的なエピソードを挙げた構成になっています。こんな出会いがあって、こんな出来事で困惑して、こんな事態に戸惑い、こんなことに気付き、こんなエピソードを材料に…、そして補足説明の塩梅の良さもあってうなづきながらの15分強の発表でした。

 エピソード療法と言ってもいいのか、助言者、司会からも青い鳥の取り組み姿勢に評価をいただいた。これまで“青い鳥の目指すもの”をいろいろな場面で話題にし、描き直ししながらラフデッサンをと思ってきました。家族会、職員会議でも現場職員からのエピソードを材料に、こんなことがあった、こんな意味合いだった、素敵な事だと、こうしたエピソードの蓄積を通して共通理解を深める手立てとする実践が始まったところです。

  • H30年度に向けて

 12月、次年度の事業計画を議論する時期。このエピソードをどう育てるか・・・。エピソードが全体像を把握する優れた手法であることから、個別支援計画の立案の下地にすること、家族と職員との連携の素材とすること、今回のように実践事例として活用すること、さらにその個々の歩みをこんなことがあった年としてエピソード集としてまとめたい。エピソードは理屈でないだけにどなたが読んでも分かり易い、具体的な出来事だけに知らない方でも思い描ける、この年の暮らしぶりでありながら先々の歩む姿に重なっていく、そんなことを思い描いていると大事な事業として見えてきます。

  • 私たちの仕事の目指すもの

 目指すものは幸せです。自己実現です。自己肯定感を持って生きることです。自分のことが好きと感じて生きることです。「あなたが大事」と思ってくれる人が周りに増えていく生き方です。そんな風に感じさせてくれた有意義なセミナーでした。