2024.10.15
顧問 村瀬
No99, 100の2回にわたり「支援の枠組み」をまとめました。さらに、ある事例に即して支援の原則を整理してみました。改めて生活支援は、穏やかさの定着をミッションとすること、その原則的な視点に関係論があることを確認しておきます。
1、青い鳥の基本的な関り方
- 「今ある姿を受け入れることが次なる姿になるエネルギー」と《あるからなるへ》と原則を捉えています
- ですから、青い鳥での暮らしは指示命令、叱責等は、どの方にも致しません。受け入れること、やり過ごすこと、また時には職員として耐えることを積極的な関りと位置付けています
- ある意味「傾聴」に徹しています。ノージャッジ、ノーアドバイスで間合いと取ります。この間合いが「私のこと分かってくれた」感を得ていただく関りと言えます
- この間合いから関係が生まれ、「私にとって大事な人」として位置付けられるように努めています。少しずつ名前を覚え、人を見分け、大事な人を求め、そこで折り合う関係が定着してゆくのです。ここで支援目標の「穏やかな人柄」に寄与できるとの立場です
- 理解、分かるとの認知の問題では片付かないようです。関係に支えられての暮らしですから関係の視点で整えてゆかなければと考えています
2、現実的な関わり
- いつもの予定された日課活動はご承知で、スムースに取り組めています。見て分かる力、手指の操作する力、最後までやり切る、今することに気持ちを向けること等、しっかり発揮してくださっています
- 取り組みの合間にゴロンと内外問わず、その場で横になってしまい、切り替えのやり取りに留意を払っている今です
- 基本は横について待つ、次は何か簡潔に伝える
- おやつや飲み物等の要求は切り替えの節目にできる感触もあり受け入れながら「飲んだら、次は~だね」等の伏せ込みの工夫を重ねている今です
- またゴロンとしたきっかけはともかく―「今ここ」に原因がない、ことが多いようです-ゴロンとするきっかけは何か、立ち直りにどのくらい時間がかかるか、何をきっかけに立ち直ったかの記録を取っているところです
- 立ち直りを待つだけではなく、気持ちを次のことに向けるために試行錯誤を繰り返し、きっかけづくりの目安を立てたいと思っています。「飲んだら、次は**ね」をイメージして次につなげる気持ちづくりをしています
- 分かっていても、動機づけになっていないようですから、その動機付けへのテコ入れの意味です
3、課題の原理的な理解とアプローチ視点
- 「今、ここで何をする」は分かっているようです。でも、その気持ちになり切れずゴロンとなる、また促しにも応じ切れない今です
- 原理的にはこうした行動全般を「自己防衛」と捉えています。何から自己を防衛するのか、定かではありません。ゴロンとする方が本人は楽で、安心なのでしょう
- 攻撃的な行為を伴わないので、この場でも付き合いやすさがあります。いろいろと苦慮されてきたことと思いますが・・・
- 原理的には、自己防衛する必要がないと感じられたら、こうした行為は漸次軽減していくものと捉えています。ですから、禁止、叱責など防衛を上塗りする関りは一切しないとの立場です。自分の行動が否定される状況をつくらないことが最優先になります
- 育ちの節目を生み出すために、職員との信頼関係を深めることに尽きます。そのために、肯定的な関係、楽しい関係を作ること-つまり否定されない、緊張しない間合いを取ることです
- 自己本位さは今の発達の段階ですから承知して付き合います。自律することも弱いのですから、どう本人の気持ちを受け止め、どう支えるか―これからも周りの関わり方に左右されます
- その点では、抵抗行動につながらないように配慮します。私のことを大事にしてくれる人、私にとって大事な人という感触を持っていただけることが狙いです。こうして「こんな私でいい」のだとの肯定感を定着させることが目標になります
*現実の支援現場は日々試行錯誤を繰り返しつつ模索が続きます。職員も場数を踏むことで見えてくること、感じ取れるものが生まれてきます。地道な実践です。