2023.4.8
理事 村瀬
1、 青い鳥の生活支援の方針
私たちの生活支援の原則は、「いまある姿を受け入れることで、次の姿になるエネルギーが生まれる」と捉えています。そこで関わりの基本を受容に置きます。
実践的には一人ひとりに関心を持ち、かつ持ち味に着目します。(+面)への関わりは互いに楽しく過ごすことができ、安心して自分を出せ、自信につながる。自信が膨らんでくると(-)面は相対的に目立たなくなるものです。次の姿になるエネルギーは意欲です。ここを楽しみに5年、10年の長期戦で土壌の改善を描いています。
2、 生きづらさの背景に着目する
生きづらさの背景には思うに任せないことが多々あったことでしょう。過ぎ去ったことですから原則論で整理します。
誰もが失敗も悔しさも、期待に応えられない無力さも、馬鹿にされたりいじめられたり等々、予期せぬ経験をしています。そうした辛い思いを折々に吐き出せず、自己防衛的な振る舞いをせざるを得ない暮らし方になった、と解釈されます。ですから、この生きづらさを上塗りしないことが、法人の支援方針となります。
3、 包容力をもって接する
私たちは目の前の生きづらさに接すると、相手への思いから「こうしたらいい」と助言や指摘をしがちです。しかし、さらにプライドが傷つき、防衛的拒否や批難といった生きづらさの誘発に陥ります。これらは元々の障害ではなく、やりとりから引き出されたものなので淡々と接する、やり過ごす等の包容力が必要です。そのうえで持ち味を引き出し、楽しく過ごすことに力点を置きます。
4、 青い鳥の目標は「暮らしやすさ」です
日々の生活支援は「暮らしやすさ」に向けて関係を築くので、受容的な関わりになります。受容は(+)面をクローズアップして、一緒に穏やかに楽しく過ごす土壌づくりに力点を置きます。ですから、安心感につながるはずです。安心感は、落ち着いた過ごし、優しさ、気づき等の芽生えとして表に出てくるもので、仲間との暮らしやすさに反映してきます。
そこで暮らし方にいくつかの配慮がいります。いつもと同じ過ごしで分かって安心して暮らす。生活・睡眠・排泄リズムを整え、心身のコンデショを保つ。楽しい活動、仲間との時間、一人の時間等、自分らしい構えない過ごしを確保する。本人にあれこれお願いすることはあるが、本人の意向と折り合っていく。こうした気配りに努めています。
また気持ちの凸凹はつきものですから良い時には、一緒に笑い、オシャベリして楽しむ余韻を味わう。不調の時には、見守り、淡々と接し、やり過ごすことにします。こうした地道な関わりが人の歩みを支える刺激になると考えています。