笠原 駒子 ☆息子と初めての外出 息子が生まれてからしばらくの間、私は、なかなか外出することができませんでした。生まれたばかりの赤ちゃんが感染症にかかるのが怖かったのです。買い物は、食料品を含め、すべてネットで購入していました。息子を抱っこし…
笠原 駒子 ☆巡り合わせの不思議 私には、とても大切な友達が3人います。大学時代の友達です。 彼女たちと過ごした4年間は、ものすごく「青春」でした。彼女たちを大切に思う気持ちは、歳を重ねるに伴い思い出深くつながっています。 そんな3人の友達の一人が…
笠原 駒子 ☆四月の青空と散る桜に迎えられて 2か月くらいの入院になるかもしれないと言われていましたが、息子はすくすくと成長してくれて、出産から1か月と数日で退院することができました。様々な検査の結果も、退院時点では異常なし。生まれて1か月、息子…
笠原 駒子 ☆一般病棟に移って 出産の翌日(だったか翌々日だったか)MFICUを出て一般の病棟に移りました。産科病棟の一番奥、2人部屋でした。 たぶん、正期産のお母さんたちと出会う機会が少なくて済むよう配慮されていたのだと思います。一緒の部屋になった…
2025.3.11日野青い鳥福祉会 青い鳥には常勤・非常勤合わせて15人余の生活支援員がお勤めくださっています。年5回の家族会の折々にエピソードをまとめていただき利用者ご家族、職員間で現場を振り返る手立てとしています。その前文に当たります。関心をお持ち…
笠原 駒子 ☆早産後の母体を労わっていただき 産後の処置がようやく終わると、びっくりするような甲斐甲斐しさでストレッチャーに乗せられて、MFICUに戻りました。自分では「私、歩ける気がするけどなぁ」と思っていましたが、 「出血がかなり多かったので、…
笠原 駒子 ☆出産 産前のあれこれ 私の息子は、33週0日、1876gで生まれました。早産です。 妊娠中は、つわりがひどく、吐き過ぎて体重は過去最低を記録、低血圧と貧血もひどかったので、結局生むまでずっとつわりが続いているような気持ち悪さでした。腰痛も…
日野青い鳥・家族会の広報紙の記事として、障害児の母親の子育てのでこぼこをお伝えし、皆様とご一緒に考える機会としています。転載しますので、ご一読ください。 笠原 駒子 ☆生きづらさに直面して 昨年秋、私はシングルマザーになりました。ASD(自閉症ス…
*エピソード担当の土屋主任は、この時期に都社協機関紙「かがやき」から青い鳥の基本姿勢の原稿を求められました。 日野青い鳥福祉会あおいとり日野主任 土屋 紗織 「利用者を支える根っことして」 あおいとり日野は、東京・日野市で生活介護を運営していま…
2024.11.12 顧問 村瀬 はじめに 被団協・ノーベル平和賞を受賞―79年前の広島、長崎のできごと、今も世界の紛争で核の心配がされている。世界に警鐘を鳴らす機会と言える。当事者は高齢化し活動者が乏しくなっているが、高校生が被団協の活動に参加している由…
2024.10.15顧問 村瀬 No99, 100の2回にわたり「支援の枠組み」をまとめました。さらに、ある事例に即して支援の原則を整理してみました。改めて生活支援は、穏やかさの定着をミッションとすること、その原則的な視点に関係論があることを確認しておきます。 …
2024.9.30 顧問 村瀬 「支援の枠組み②」になります。①では、1)社会的な存在、2)生活支援の狙い、3)知的障害の生きづらさ、そして4)生きづらさの受け止め方に触れました。 ②では、知的障害の生きづらさに即してどう生活支援を進めるか、現場の実践的な視…
2024.8.23顧問 村瀬 生活支援の捉え方により、私たちの業務遂行の視点や奥行きのありようが変わり、力点の置き方が異なるものになる。現場感覚から生活支援の原則を整理しながら深めてゆきたい 間が空いてしまいましたが、職員研修資料を2回に分けて掲載する…
日野青い鳥福祉会2024.2.6 ☆苦しい胸の内 独白:“やる気と優しさがあれば福祉の仕事もできるだろうと思って入ってみた。ところがどうも、エピソードに取り組んでいると、考えても焦ってしまい、時間ばかりかかっている感じで・・・、うまくいかない・・・、…
日野青い鳥福祉会理事 村瀬 知的障害があっても児童期、学齢期と歩みにつれて「できる」「分かる」ことが増えていき、自分のことができたり周りのことが分かってきたり、能力的な力の喜びを感じる頃合いを経ていく。年齢と共に遅れながらも生活圏が広がって…
日野青い鳥福祉会理事 村瀬 法人のエピソード24集が発行されました。44名の日頃の暮らしぶりが語られています。リード文をご紹介します。 ☆エピソードは全体像 多方向に渡るエピソードが語られる方、独自の領域に繰り返し焦点を当てている方、それぞれで良い…
2023.10.6理事 村瀬 自己肯定感を大事にする 生活支援の目的は「できないこと、分からないことがいっぱいあるけど、私のことを大事にしてくれる人がいるから自分のことが好き」との気持ちを高めることです。この自分のことが好きという感覚が自己肯定感です。…
2023.9.19理事 村瀬 人と人との関係で支える 生身の生活者として、地域社会で暮らしていれば、スムースなこともぶつかってしまうことも日常的に生じます。そこで、身の回りのことも仲間関係もできないことは気持ちよく応援する、できることは自分のこととし…
2023.9.11日野青い鳥福祉会理事 村瀬 常識が行き交う社会で生きること 障害者に対する社会の見方は、いつの間にかその人の力のちょっと上を求めてしまう傾向になりがちです。社会は甘くないと常識的な生活を求められることが多く、また折り合いどころを弁え…
2023.8.22日野青い鳥福祉会理事 村瀬 はじめに だいぶ前の歌ですが、あるTV主題歌として使われていることを知り、懐かしく聞き返しました。「♪君と逢ったその日からなんとなくなんとなくしあわせ♪」その昔、スパイーダース・井上順さんが歌った馴染みの曲で…
2023.6.29日野青い鳥福祉会理事 村瀬 生活支援の原則的な目標として「円満な人柄」に向けて共に努力することが挙げられる。生活支援は人間関係で成り立つものであり、なかでも「人柄」は周りから注ぎ込まれて形つくられると捉えるから“共に努力する”意味があ…
2023.5理事 村瀬 岩崎夏海氏2009の「もしドラ」として流行った「・・・マネジメントを読んだら」を再読した。面白かった。かつてお世話になった世田谷樫の木会・鈴木元理事長がドラッカーに原点を持った組織論を語っていたことを改めて思い出した。触発され…
2023.5日野青い鳥福祉会 「私にとってのエピソード」第3弾は「明日の力」である。エピソードは今を大事にする視点です。同時に明日の生きる力を育んでいる今です。それは利用者の、職員の、法人の明日でもあります。 さて法人の目標の一つに職員満足があり…
2023.5日野青い鳥福祉会 「私にとってのエピソード」の第2弾は「新たな自分を見出す」である。〈利用者の発見〉から〈自分の発見〉に視点が動いています。 <点から線に、そして全体像に> 土屋エピソードに引用されていた谷水理事長のコメントを抜き出して…
2023.4日野青い鳥福祉会 4月家族会は「私にとってのエピソード」と題して各職員が今の受け止め方をまとめることにした。21本のレポートが出てきた。いくつかを紹介することで青い鳥の支援土壌を紹介する。第1弾は「発見、向き合う」である。 田極 泰平 「新…
2023.4.21 理事 村瀬 1,生活支援は生きづらさを支える ① 人生の歩みを支える 成人期の生活支援は、思春期から老齢期にかけてじっくり関わることで着実に変容する時間をいただいています。 この間、障害を持ちながらも楽しい生き様や努力する姿を支えるとと…
2023.4.8理事 村瀬 1、 青い鳥の生活支援の方針 私たちの生活支援の原則は、「いまある姿を受け入れることで、次の姿になるエネルギーが生まれる」と捉えています。そこで関わりの基本を受容に置きます。実践的には一人ひとりに関心を持ち、かつ持ち味に着目…
2023.4.3 理事 村瀬 私たちの「生活支援」はいくつかの要素が絡み合って成り立ち、支援の質をより良いものにする力が働きます。生活支援のあり方を振り返ってみます。以下の循環を実感できているでしょうか。 こうした各要素がリンクしつつ循環していること…
2023.3.26理事 村瀬 青い鳥では、利用者エピソードのまとめを継続しています。エピソードは生活支援のいわば「目に見える成果」として、「こんな暮らしを提供しています」と関係者にお伝えしているものです。改めて「エピソード」の位置づけを考えてみました…
2023.2.13理事 村瀬 GHあんずで7名の方が暮らしている。日々の暮らしをご紹介することで、先々の暮らしぶりのイメージを描く機会として、また職員としての励みとしたい。 ●二つのグループ あんずの朝は早い。6時過ぎに朝食の4人、なんとか朝食の場に顔を…